東京2020オリンピックは、1年の延期を経て、2021年7月23日(金)に開会式を迎える予定です。それに向けて、現在、運営関係者の予行演習も兼ねたテストイベントおよび代表選考会が開催されています。アスリートにとって、人生を賭けた選考に挑む大会となり、緊張感が高まっています。その中で、今回は、陸上競技のオリンピックに向けたテストイベントや代表選考会について、ご紹介いたします。
■陸上競技の種目
陸上競技は、大きく、トラック種目(走る、混成を含む)、フィールド種目(跳ぶ、投げる)、ロード(陸上競技場以外の道路で競技を行う)、に分別されます。種目としては、
トラック種目が、
100m(男子/女子)
200m(男子/女子)
400m(男子/女子)
800m(男子/女子)
1,500m(男子/女子)
5,000m(男子/女子)
10,000m(男子/女子)
110mハードル(男子)
100mハードル(女子)
400mハードル(男子/女子)
3,000m障害(男子/女子)
4×100mリレー(男子/女子)
4×400mリレー(男子/女子/混合)
10種競技(男子)
7種競技(女子)
東京2020オリンピックより、4×400mリレーに男女混合が、初の正式種目となりました。トップアスリートでも、男女でタイム差がありますので、走順も戦略になります。
フィールド種目は、
走高跳(男子/女子)
棒高跳(男子/女子)
走幅跳(男子/女子)
三段跳(男子/女子)
砲丸投(男子/女子)
円盤投(男子/女子)
ハンマー投(男子/女子)
やり投(男子/女子)
となります。
そして、ロード競技は、
20km競歩(男子/女子)
マラソン(男子/女子)
50km競歩(男子)
となります。
詳細は、東京2020オリンピック公式HP
https://olympics.com/tokyo-2020/ja/sports/athletics/#oly-discipline-description-athletics-track
■選考会の状況
1.代表決定
①男女マラソン
男女マラソンの代表選手は、決まっています。代表枠は、男女それぞれ3名で
男性:
中村 匠吾選手(富士通)※MGC 優勝
服部 勇馬選手(トヨタ自動車)※MGC 2位
大迫 傑選手(Nike)※MGCファイナルチャレンジ 設定記録突破 最上位
女性:
前田 穂南選手(天満屋)※MGC優勝
鈴木 亜由子選手(日本郵政グループ)※MGC 2位
一山 麻緒選手(ワコール)※MGCファイナルチャレンジ 設定記録突破 最上位
が決まっています。
②男女長距離
2020年12月4日に第104回日本陸上競技選手権大会・長距離種目が実施され、下記の選手が東京2020オリンピックに内定しています。代表内定の条件は、同大会で優勝かつ東京オリンピック参加標準記録を満たしている選手でした。
男子10000メートル:相澤晃選手(旭化成)
女子5000メートル:田中希実選手(豊田自動織機TC)
女子10000メートル;新谷仁美選手(積水化学)
2.今後の代表決定予定
公益財団法人日本陸上競技連盟は、上記以外の代表選考会を以下の通り発表しています。
日付 | 競技会名 | 種目 | 会場 |
5月3日(月・祝) | 第105回日本陸上競技選手権大会 | 10000m | 静岡 |
6月12 日(土)~13日(日) | 第105回日本陸上競技選手権大会 | 混成競技 | 長野 |
6月24 日(木)~27日(日) | 第 105 回日本陸上競技選手権大会 | 上記以外の競技 | 大阪 |
GW中も代表選考会やテストイベントがあり、5月3日には、10000mの代表選考会があります。
選考条件は、下記です。
男女ともに、12月の選考会で1名ずつの代表が決定しています。5月3日で代表に内定するためには、3位以内かつ参加標準記録を突破する必要があり、とても高い壁があります。
ただ、オリンピックイヤーは、選手の気力・体力が高まり、日本記録が多く出ていますので、大いに期待したい大会です。
■テストイベント
テストイベントとは、オリンピック・パラリンピックの本大会の成功に向けて、競技運営及び大会運営の能力を高めることを目的として実施するものです。緊急事態宣言の対象地域では、残念ながら無観客ではありますが、テスト大会を実施しています。
5月5日(水・祝)マラソンのテストイベントが、札幌で行われます。
https://hs-marathonfes2021.jp/
5月9日(日)トラックとフィールド競技のテストイベントが、東京・国立競技場で開催されます。本番と同じ競技場という事で、有力選手が多数出場し、6月の日本選手権の前哨戦とも言えます。
https://www.jaaf.or.jp/competition/detail/1623/
注目の男子100mも、6月の日本選手権一発でオリンピック代表が決まります。10秒を切る、日本最速の戦いに注目していきたいと思います。